| 呼吸器の病気 呼吸器は空気と一緒に、大気中に浮遊するウイルスや細菌、 ほこりなどを直接とり込みます。抵抗力がないと 感染症を起こす場合があります。 |
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| ヘルスチェック こんな症状に注意! ・のどの痛みを訴えたり、食欲が落ちていませんか? ・咳や痰がたくさん出ますか? ・咳がいつまでも続きますか? ・声がかれたり、声が出ないことがありますか? ・のどをゼロゼロさせますか? ・呼吸の音がゼーゼーしますか? ・肩で呼吸をしたり、息苦しそうな様子がありますか? |
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どんな病気ですか? 気道に起こる感染症 呼吸器は、空気の通り道である気道と、ガス交換の場である肺とに分けられます。 気道の先にはいくつものぶどうの房状の小部屋である肺胞がついていて、 肺胞の壁を通して肺の毛細血管に酸素をとり込み、外界に二酸化炭素を吐き出しています。 心臓は肺で酸素をとり込んだ血液を全身に送り、不要となった二酸化炭素の多い 全身の血液を肺に戻すポンプの働きをしています。 呼吸器は空気中に浮遊しているほこりや花粉、カビ、細菌、ウイルス、汚染物質などを 直接吸い込んだり、空気と接する器官であるため、外敵に侵されやすいといえます。 しかし、呼吸器は、自浄作用によってほこりやカビといった外敵を除去するように 働いています。例えば鼻腔から咽頭・喉頭までの上気道では、外界の空気を 適度に温め、湿り気を与え、同時に鼻水やくしゃみによって外敵の侵入を防いでいます。 体内へさらに侵入してくる外敵は、気管支の表面にある線毛が常に運動して、 杯細胞の分泌する粘液と一緒に口のほうに送り出されます。これが痰となり、 咳によって喀出(かくしゅつ)されます。咳は痰の排出を助けます。 また、気道にある白血球やマクロファージ(大食細胞)が異物を殺したり、 免疫グロブリンというたんぱく質の防御作用が働いて細菌に対して抗体をつくり、 肺の中の細気管支や肺胞を無菌状態に保つ働きをしています。 ところが、からだの抵抗力が落ちたり、強い細菌やウイルスが侵入してくると、 自浄作用では追いつかずに、呼吸器に炎症が起こり発病します。 これが呼吸器の病気で、炎症が生じる場所によって、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、 細気管支炎、肺炎などの病名がつきます。 子どもの呼吸器の病気は、多くがウイルスの感染による炎症です。 ウイルスは200〜300もあるといわれ、呼吸器感染をおこす主なものに、 インフルエンザウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、 コクサッキーウイルス、RSウイルス、ライノウイルスがあげられます。 ウイルスのほかにA群β溶連菌、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌(かんきん)、 黄色ブドウ球菌といった細菌の感染症による場合もあります。 |
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症状 感染場所によって症状は異なる 病原体に感染すると、発熱、頭痛といった全身症状が現れ、同時に感染した場所によって 異なる症状がみられます。 炎症が鼻腔に起こればくしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状が強く、咽頭では痰を 伴わない乾いた咳が出て、のどの粘膜が充血して赤く腫れ、痛みが出ます。 喉頭が侵されると、声がかれたり声が出なくなります。気管や気管支に炎症が 進むと、のどをゼロゼロさせたり、痰を含んだ湿った咳が出ます。細気管支や肺胞に 炎症が及ぶと、呼吸数が多くなる多呼吸が現れたり、肩で息をしたり、息をするたびに 肋骨の間がへこむような呼吸障害を起こすようになります。 特に子どもは保育園や学校で病原体にさらされる機会が多く、乳幼児では 病原体が侵入しやすく、抵抗力も弱いため、感染症をすぐに引き起こしてしまい、 重症化する傾向にあります。 保護者は、発熱や咳、呼吸の様子から緊急を要する病気かどうかを見極める 必要があります。ゼーゼー、ヒューヒューして呼吸が速かったり、 顔色が悪いときや、熱のためにひきつけを起こしたり、水分がとれずにぐったりしてしまう ような場合はすぐに医師の診察を受けましょう。 |
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検査と診断 症状に応じた各種の検査を行う まず、問診、視診、聴診による診察が行われます。 問診では、現病歴、既往歴、家族歴などをチェックします。現病歴では症状が 急性か慢性か、発熱の程度、機嫌のよしあしなどの全身症状の変化がポイントです。 夜は眠れているか、一日のうちでいつ咳が出るか、水分が十分にとれているかなども 診断をするうえでの重要な参考事項になので、医師に正確に告げましょう。 既往歴では、百日咳、ジフテリア、破傷風の3種混合ワクチンやBCGワクチンの接種を 受けたかどうか、肺炎や中耳炎を繰り返していないか、気管支ぜんそくがないか 尋ねられます。未熟児で新生児期に呼吸障害があったかどうかやアレルギー体質に ついても調べます。 家族歴ではアレルギーや結核、気管支拡張症の有無のほか、鳥や犬、猫の飼育に ついて調べます。 診察ではまずチェックをするのは鼻汁と咳、痰の状態です。鼻汁は水様性か、 黄緑色の粘質なタイプか調べます。咳は乾いているか、痰を伴う湿った咳か、 あるいは犬がほえるような感じの咳か確認します。痰は、性状や色のほか、 息をするとゼーゼーヒューヒューと音がするかなどを調べます。さらに咽頭や喉頭の発赤、 体温、呼吸数、チアノーゼの有無、口蓋扁桃の発赤や腫れ、耳だれ、頸部リンパ節の 腫れをみます。また、胸郭の形、皮膚の色や血管腫、むくみ、みずおちや肋骨の間や 鎖骨の上が息を吸うときにくぼまないかもチェックします。 聴診で呼吸音の左右差、雑音の有無、喘鳴をチェックします。 原因の検索や確定診断のために必要があれば、X線検査、血液検査、喀痰・ 咽頭拭液・血液の培養検査、肺機能検査、動脈血ガス分析、喉頭・気管支ファイバー スコープによる気管支粘膜生検などを行います。血液検査では赤血球および白血球の 数や分画、赤沈、炎症反応(CRP)を調べます。原因のウイルスや細菌を突きとめるために ウイルス抗体価などの測定や喀痰・咽頭拭液の培養、場合によっては血液の培養も 行います。 腹部単純X線撮影では肺炎像や過膨張、無気肺などを調べ、頭部をあらゆる角度に 固定したウオタース撮影で副鼻腔炎がないかをみます。気管支炎や肺炎を繰り返したり、 中耳炎、副鼻腔炎を合併している場合は、線毛運動不全症候群を疑い、 気管支粘膜をとって顕微鏡で観察します。 |
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上気道の病気 咽頭・喉頭の炎症と異常から発生 鼻腔と咽頭、喉頭からなる上気道は外気と直接接する器官だけに、 呼吸器のなかでも特に病気が起こりやすい部位です。 ・咽頭炎 [原因] 子どもがかかりやすい病気で、ウイルス感染が80%以上を占めています。 インフルエンザウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、 コクサッキーウイルス、RSウイルス、ライノウイルス、単純ヘルペスウイルスなどが 主です。 細菌ではA群β溶連菌の感染である溶連菌咽頭炎が多く、5〜15%にのぼります。 4〜7歳の子どもがかかり、保育園、幼稚園、学校などで流行して感染するケースが ほとんどです。 [症状] ウイルス感染による主な症状は、発熱と咽頭痛、嚥下痛です。急にのどが赤く腫れ、 のどに異物がはさまったような感覚やのどが乾燥する感じがあり、 物を飲み込もうとすると痛みが生じ、痛みが耳にまで響きことがあります。 やたらに咳払いをしたり、から咳が出て、からだがだるくなる症状もみられます。 乳幼児はのどの痛みを訴えませんが、食欲がなかったり、のどを見ると赤く腫れていたり、 かすれ声になったりすることからわかります。 溶連菌が原因の咽頭炎では、初期に腹痛や嘔吐がみられ、やがて高熱を出し、 激しい咽頭痛が起こります。舌が赤くなり、表面にイチゴの種子のようなブツブツが みられます。首のリンパ節が腫れ、触ると痛みを訴える場合もあります。 10〜50%の子どもは、赤く細かい発疹が全身に現れ、なかでも胸や足のつけ根に 多くみられます。 [治療] ウイルス感染の場合は、ポピドンヨード液(イソジンうがい薬など)でうがいをし、 のどの痛みには咽頭にルゴール液を塗布したりして対処療法を行い、 二次細菌感染による悪化を防ぎます。症状が軽いときは1〜2日で、 重い場合でも数日で熱は下がり、自然に治ります。 細菌感染では抗生物質を投与します。3〜4日で熱は下がり、7〜10日で症状は 消えます。溶連菌感染症では糸球体腎炎を合併することがあり、医師の指示に従い 抗生物質を飲みつづけ、尿検査を受けるようにします。 ・クループ 咽頭の形態上の違いから大人に比べて子どもは、咽頭に病原菌が感染した炎症を 生じると、すぐに気道狭窄を起こします。その結果、空気を吸うときにのどを ヒューヒューゼーゼーいわせる呼気性喘鳴や、犬の遠吠えのような咳のほか、 かすれ声になるなどの障害が出てきます。 この呼吸障害の強い病気をクループといいます。 クループには、ジフテリア菌が原因で偽膜ができ、喉頭を覆って呼吸困難を起こす 真性クループがありますが、現在ではほとんどないようです。 現在クループとよぶときは、非ジフテリア性の仮性クループです。喉頭気管気管支炎、 喉頭蓋炎、痙性喉頭炎などが含まれます。喉頭気管気管支炎は3カ月から3歳までの 乳幼児に多く、喉頭蓋炎は3〜7歳によくみられます。 [原因] 喉頭気管気管支炎の多くはウイルス性です。喉頭蓋炎は約90%がB型インフルエンザ 桿菌によります。痙性クループはウイルス感染が引き金になることがありますが、 何らかのアレルギー性の機序によるものと考えられています。 [症状] クループのなかで最も多いのが喉頭気管気管支炎です。数日間かぜのような症状が 続いた後、犬が吠えるような咳や呼気性の喘鳴、呼吸困難が出現します。 喉頭蓋炎は幼児に多く、突然発症し、発熱やのどの痛みとともに呼吸困難が進み、 数時間のうちに気道が閉塞し、命に関わることもあります。痙性喉頭炎は、 1〜3歳の幼児に多く、夕方や夜間に、急にのどが痛んだりかゆみを感じたりし、 声門がけいれんし声がかすれたり、声が出なくなったりします。呼気性の喘鳴が起こり、 発作的に咳が出ることもあります。 この痙性クループは最も軽症で加湿した空気を吸うだけでよくなりますが、 繰り返すのが特徴です。 [治療] 呼吸障害に対しては、高湿度の空気と酸素を投与します。喉頭気管気管支炎は声門下の 浮腫による気道狭窄なので、ネプライザー(吸入器)でエピネフリンを吸入することで むくみをとります。多呼吸や飲食ができずに水分が失われがちなときは、点滴によって 水分を補給します。喉頭蓋炎や細菌の感染が疑われる場合は、抗生物質を投与します。 喉頭蓋炎などで呼吸障害が多い場合は、気管チューブを挿入したり、 気管切開が必要になることもあります。 |
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仮性クループの原因と症状
喉頭の狭窄や閉塞によってゼーゼー呼吸したり、犬が吠えるような咳、かれ声、 呼吸困難などの症状を伴った状態をクループといいます。クループを起こす病原体は 上記に記載したようなウイルスや細菌があります。 ジフテリア菌によるものを真性クループ、非ジフテリア菌が原因の場合を仮性クループと いいます。日本をはじめ先進国ではほとんどが仮性クループです。 |
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| ・先天性喘鳴 呼吸するときにヒューヒューゼーゼーと異様な音がする状態を喘鳴といいます。 先天的に喘鳴をきたす原因には喉頭軟化症、舌根のう腫、喉頭のう腫、血管腫、 気管食道瘻、気管狭窄、胃食道逆流、嚥下機能障害などがあります。 喉頭ファイバースコープなどを備えた専門医を受診し、原因を明らかにしましょう。 先天性喘鳴の最も多い原因である喉頭軟化症について説明します。 [原因] 喉頭蓋は呼吸をするときは開いて気道を確保し、物を飲み込むときは気道をふさいで、 物が気道に入らないような働きをしています。この喉頭蓋が脆弱だったり、形が異常な ために、空気を吸うときに喉頭蓋が気道にかぶさり、呼吸がしにくく音が出ます。 [症状] 多くの場合、生後すぐから4週間以内に症状が現れます。息を吸うときにゼーゼーと 音がします。症状が重いと呼吸のたびに鎖骨や肋骨のすき間がへこむ陥没呼吸が みられます。陥没呼吸が続くと胸が変形するケースもみられます。 哺乳もしにくいので栄養が十分にとれず、体重の増加がみられないこともあります。 [治療] 成長とともに症状は自然と軽くなっていきます。特に合併症がなければ生後6ヶ月から 1歳くらいまでには症状はなくなります。喘鳴がひどい場合には抗生物質の 予防内服をすることもあります。まれですが、呼吸障害のために気管切開を行う ケースもあります。 日常生活では、授乳するときに気道にミルクが入らないようにゆっくりと与え、 喘鳴がひどいときにはうつぶせにして首を伸ばしてあげると楽になります。 うつぶせにする場合は硬い布団を使い、常にそばにつきそい、窒息に注意しましょう。 |
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下気道の病気 気管支の炎症と異常により発症 気管と気管支を合わせて下気道といいます。上気道の炎症が下気道に波及したり、 なかには嚥下機能障害や気管食道瘻などの基礎疾患を有することもあります。 ・急性気管支炎 上気道から気管、気管支の間に起きる急性の炎症をいいます。 子どもの下気道感染症の約40%を占めているといわれるほどしばしばみられる病気です。 2歳までに多く、以後は徐々に減少します。冬期に発生のピークがあり、 夏季に少ないという特徴があります。 [原因] ウイルスによる場合がほとんどです。6歳以下ではRSウイルスやパラインフルエンザウイルス 3型が多く、2歳以下ではアデノウイルスが原因の場合も少なくありません。6歳以降では マイコプラズマやインフルエンザウイルスA,Bが主な原因です。なお麻疹(はしか)に かかると、ほぼ100%気管支炎を伴います。 細菌が原因となるケースは少ないのですが、インフルエンザ桿菌、百日咳菌、 肺炎球菌、溶連菌などが知られています。 [治療] 鎮咳薬や去痰剤、消炎剤などが投与されます。 [症状] かぜやインフルエンザのような症状に続き、3〜4日ごろから痰を伴う湿った咳が出ます。 気管が左右に分かれる気管支部分は咳反射が起こりやすいところです。 そのため激しい咳が出て、胸の痛みを訴えることがあります。 からだがだるいため元気がなかったり、発熱や喘鳴を伴うケースもあります。 [治療] 痰がからむときは去痰剤、咳に対しては鎮咳剤、熱に対しては解熱剤などの 対処療法を行います。ウイルス性であれば2〜3週間で自然に治りますが、 細菌性の二次感染が疑われる場合は、抗生物質を服用します。肺炎マイコプラズマが 考えられるケースにもエリスロマイシンなどの抗生物質を用います。 状況によっては点滴や酸素の吸入が必要なことがあります。下熱後には1日3〜4回の 肺理学療法が行われます。 |
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・慢性気管支炎 成人では、1年間に3カ月以上の湿った咳が続く場合、慢性気管支炎と診断 されますが、子どもに関しては明確な定義はありません。 一般的には成人同様、3カ月以上湿性の咳が出て、さらに胸部X線写真で気管支の 周囲に陰影がみつかったときに慢性気管支炎との診断名がつきます。 [原因] 急性気管支炎が治らない状態が続いたり、または何度も繰り返しながら慢性化していく 場合と、嚥下機能障害や気管食道瘻、胃食道逆流、線毛運動不全症候群といった 基礎疾患が原因となって引き起こされるケースがあります。 [症状] 去痰剤やβー刺激剤、抗菌剤の投与といった薬物療法と、1日3〜4回の空腹時に行う 肺理学療法が治療の中心となります。なお、基礎疾患がある場合には、 その治療が行われますが、治療が不可能なときは去痰剤の使用といった対処療法が とられます。なお、呼吸不全が進行すれば肺移植も検討されます。 急性気管支炎の慢性化を防ぐためには、肺理学療法を徹底的に行うことが大切です。 家族で協力して取り組みましょう。 ・細気管支炎 肺胞に近い部分の細気管支に起きる炎症です。冬に多く発生し、2歳未満の 乳幼児によくみられます。特に生後6ヶ月ごろが発症のピークです。 [原因] 多くがRSウイルスの感染です。近親者からうつることが多く、保育園のような 集団生活を送る場所でしばしば流行します。 [症状] ウイルスが感染し炎症が起こると細気管支の粘膜が壊死したり、むくみが生じたり、 分泌物がたまって細気管支がふさがれ、吸った息が吐き出しにくくなり、 次のような症状が現れます。 初めに水のような鼻汁が出て、湿った咳や喘鳴が出現します。39℃台の熱が 4〜5みられますが、乳児では熱はあまり高くならないケースがほとんどです。 かぜの症状から咳が強くなり、ぜんそくのような湿った咳が出るようになります。 さらにひどくなると、ゼーゼーと、息づかいが荒くなって、小鼻をピクピクさせる 鼻翼呼吸、肩や胸を前後させて呼吸する陥没呼吸がみられます。 症状が進行すればチアノーゼを起こすこともあります。 3カ月未満の乳児では、息を止めてしまうことが少なくなく、これが初期症状のこともあります。 [治療] ぜんそく性気管支炎と区別がつきにくい症状ですが、鼻汁からRSウイルスが検出 されれば細気管支炎と診断されます。治療は対処療法が中心で、加湿、点滴、 酸素の吸入などを行います。粘質の気道分泌物を除去するための肺理学療法や、 鼻腔・口腔内吸引も併用されます。 呼吸障害が進行したり無呼吸が頻繁にみられるときは、人工呼吸が 必要になることがあります。 |
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肺の病気 肺胞周辺の炎症から発病 気管から左右に分かれた気管支は何度も枝分かれをしながら細気管支となり、 その先は肺胞とよばれる小さな袋になっています。 ここで酸素と二酸化炭素のガス交換が行われています。 肺で最も多い病気は肺炎です。 ・肺炎 肺炎の多くは、病原体によって肺胞周辺に炎症が起こったものです。 [原因] 肺炎を起こす病原体には肺炎双球菌、ブドウ球菌などの細菌、インフルエンザウイルス、 RSウイルスといったウイルス、カンジタのような真菌、クラミジアやマイコプラズマなどが あります。 [症状] 重篤化しやすいのは細菌性肺炎です。発熱、咳、寒気などかぜのような症状が 長引き、胸の痛みを伴います。痰は黄色や鉄さびのような色で、血が混じることもあります。 進行すると呼吸困難やチアノーゼが現れます。 細菌性肺炎に比べるとほかの肺炎は症状が軽く、予後も良好です。 ただ、マイコプラズマ肺炎は痰の少ない強いから咳を伴い、クラミジア肺炎は多呼吸が みられたり、けいれんのような咳が出るなどの特徴があります。 [治療] ウイルス性肺炎は自然治癒しますが、細菌性肺炎、マイコプラズマ肺炎、 クラミジア肺炎などは抗生物質で治療します。また症状に応じて解熱剤、鎮咳剤 などを服用します。 ・膿胸(化膿性胸膜炎) 胸膜の腔内に膿汁がたまる病気です。 [原因] 黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌などが原因の肺炎にかかり、 治療が不十分な結果、発病することが多いとされています。 [症状] 肺炎の症状に引き続いて高熱を発し、咳がひどく、呼吸が異常に速くなり、 呼吸困難を起こします。生後2ヶ月以内の乳児では命にかかわるケースもあるので、 治療には急を要します。 [治療] 胸腔穿刺を行い、膿汁が出れば膿胸です。そのまま膿汁を吸い出す胸腔ドレナージを 続けます。膿汁を排出すれば呼吸も楽になってきます。 その後、抗生物質を静脈から投与して治療します。 |
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まとめ 子どもをよく観察して緊急度を知る 呼吸器の病気は一般に熱、咳、鼻水といったかぜの症状から始まります。 乳幼児が高熱を出すと親は驚きますが、夜間に子どもを病院に連れ回すと逆に 症状を悪化させることもあります。 子どもは熱を出しやすいものです。解熱剤を常備しておくと安心です。 緊急な受診の必要があるのは、新生児の発熱、脱水症状や呼吸困難、 チアノーゼが出た場合などです。様子を観察して緊急度を見極めましょう。 |